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死なない薬 [霊的存在]

前回に関連することで、ふと思い出したことがあります。
「死なない薬」です。
私が中学2年の頃でしたか、学校の社会科の時間で、先生がそんな話をしていました。
もう40年近く前のことです。
「実は、人間が死ななくなるような薬って、作ることが出来るらしいんだよ」
「でもねえ、そんなものが出来ちゃったら、人口が増えすぎて、かえって困ることになるだろ?」
「だから、わざと作らないんだよ」
その頃の私や周りの仲間は、社会に出ていなかったので、純粋に受け止め、
「へえー、大人たちはきちんと倫理的なことを考えているんだな」
と、感心したものです。
ところが、その数年後、興醒めする出来事がありました。
テレビで、あるアニメの再放送を見たときです。

その回の話はこうです。
ある製薬会社の社長の息子がその会社で働いているのですが、ぐうたらでいつも机に臥せて寝ているだけで、父親も困り果てていました。
そこで父親は、ある妖怪に頼んで、息子が働き者になるようにしてもらいました。
はじめは、夜寝る間も惜しんで研究する息子の姿に父親も喜んでいましたが、どんどんエスカレートして、ある日、息子が勢いよくこう言いました。
「お父さん、ぼくはいつか、人間が死なない薬を作ります」
父親は慌ててこう言いました。
「そんなことをしたら・・・」
ここまで聞いて、私はこのあと、その父親が社会科の先生と同じことを言うものだと確信していたのですが、次の瞬間、ショックを受けました。
「(そんなことをしたら)ほかの薬が売れなくなってしまうじゃないか!」
結局、父親は息子を元に戻してもらったということです。

貨幣制度のもと、「仕事=社会奉仕」でない世の中を風刺した話です。
その後、私も社会人となり、うんざりするほどそういう経験をしました。(今でもしています)
5年前、私がある整体院で整体師をしていた時のこと、院長の奥さんから、
「あのお客さんに、『前より良くなった』なんて言わないでね」
と言われました。
はじめは何のことかわかりませんでしたが、要するに、良くなってしまえば来なくなるからという理由でしょう。

ついでに言いますと、今や整体は「ほぐし」になってしまい、肩が石みたいに固い客しか来ません。(すべてではありませんが、健康維持のために来る客は稀です)
しかし、ほぐすと、そのときは気持ちいいものの、返って固くなります。
それで、また客として来るという悪循環です。
客のほうも、かりにわかっていても、いっときの快感を求めて来るという状態です。
これでは、まるで、アル中の人に酒を与えるようなものです。
これが「仕事」と言えるでしょうか?

そろそろ、貨幣制度そのものを見直す時期ではないでしょうか?


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